とある司書さんの一日…午後編

[R.W]とある司書さんの一日…午後編

                                                                      • -

 そして、索羅以外に声を掛けられること無く昼食は終わった。
「いつもの通り、美味しかったです。ご馳走様です。」
横で慌ただしく さじ で食べていた索羅がそう言いながら四枚の透けた羽を器用にぱたぱた動かして司書室から飛んでいった。
 そういえば、もぅそろそろ職員の
 私は毎日する様に5階に登る。誰にも観られない様にしっかりと登る…そして最上階に着くと…そこには…一人の少年がいた。私は久々に人に視られたことにより赤面し、それを隠すように手をぶんぶん振った…今自分が梯子を登っている最中だというのに…。
「あ、危ない!!」
その青年はとっさに走り込み、私の手を掴んだ。私は命が助かったお陰で益々赤面することになった。

                                                                        • 私としたことがなんたる失態だろうか。見知らぬ人に遭遇して助けて貰うなんて…まだ赤面しているからか私は声を出そうとしたが、出てもすぐ途切れてしまいうまく出せない。そんな不器用な私が恥ずかしくなり私は更に赤面した。

「あ、あ、あ…りが…とう…ご、ご…ざ…い…ました!!」
私は精一杯の気持ちで感謝の意を表した。
私を助けてくれた青年は薄い黄色い髪をしており、翠色の瞳がこの顕の国の住人ではないことを示している。私自身と同じだと思う