あたしは ことぶき。
くろとねぇさんと ふたりっきりで くらしています。
おかあさんの かおは しりません。
だって あたしの しっているひとは くろとねぇさんと あと ろろおばさん だけなのだから。
あたし にとっては くろとねぇさん が すべて。
そんなこと を いったら ねぇさんに 『あはは』って わらわれた けれど ねぇさん は わたし の すべて…。
だって ただひとつの ちのつながった かぞくだから。
あたしを いちばんに おもってくれる たいせつな かぞく なのですから …。
あたしが きずつくとき 、
あたしが まようとき 、そんなときに かならず あたしの そばに いて みまもってくれる それが あたしの ねぇさん …。
『ねぇさん … ずっとずっと … いっしょだよ ？』
あたしが そういうと ねぇさんは
『ほしょう しかねるよ』
と にがわらいを して こたえました。
あたしは なんで やくそくできないのかが わかりませんでした。
だって ねぇさんは ずっと わたしの ねぇさんだし 、 ずっと かわらず ここに いてくれるのだと おもうのだから。
だから わからないことは きいてみることに しました。
だって ねぇさんは てんさいで あたしは ばかだから。
ねぇさんは
『かいろを ふやせば だれだって あたまはよくなる。そのうち ことぶきも わかるよ。』
と いっていたけれど あたしは なにのことだか りかいが できませんでした。ばかだから。
だから あたしは ねぇさんに きいてみることにしました。
なんで ずっと いっしょに なれないかを …。
そうしたら ねぇさんは
『わたしは たんきゅうする からね』
と いいました。
たんきゅう なんて しなければいいと あたしは おもいました。
ねぇさんは
『それに わたしは りそうきょうを つくりたいからね』
と いいました。
あたしにとって この ねぇさんと いる この くうかん が りそうきょう。
じゃぁ ねぇさんは だれといるのが りそうきょう なのかと 思ったけど 思ううだけで あたしは あたまが いたくなりました。
あたしは ねぇさん のことが だいすきです。
だからこそ ずっと いっしょにいたかった。
でも いっしょが むりなら どうすれば いい？
あたしは なにを すれば いい？
そして あたしが かんがえて かんがえて かんがえている うちに ねぇさんは いなくなりました。
あたしは 思いました。
『ねぇさんを なにがなんでも とめるべきだった』と、
『ころしてでも とめるべきだった』と
でも あたしは そうしなかった。
いや、できなかった。
だって そんなことを したら ねぇさんは わらえないから
そんなことを したら ねぇさんは はなしてくれないから
だから ねぇさんを てにいれる ために あたしは 『たくさんの しこうかいろ』と 『たくさんの ちから』が ほしく なりました。
だから あたしは ろろおばさんの でしに なりました。
つらい しゅぎょうも つらい たんれんも あたしは ねぇさんの ために たえました。
ねぇさんは こんなことくらいじゃ くじけなかったと 思う。
それに そんなことで くじけたら ねぇさんは てにはいらないと 思う。
だから ろろおばさん … いや、 ししょうに みとめられようと がんばりました。
そうやっている うちに あたしは ししょうに みとめられて ばんしょうそうぞうに なりました。
でも ねぇさんは いませんでした。
ねぇ … ねぇさん。
もし … つぎに ねぇさんに あえたら … あたし ねぇさんの やくに たてるかなぁ … 。
それに ねぇさんが にげるなら ようしゃは しないから …
だから … あたしだけを みて ？
ねぇさん…
=-=-=-=-=-=-=-=-=-キリトリ=-=-=-=-=-=-=-=-=-
という訳で繻那です。
今回は、寿が玄人を追いかける理由を中心に書いてみました。
どうでしょうか？
まぁ、寿は実際、その想いがねじ曲がって玄人を執拗に追うのですが、それはまた別の話ということで…
>>繻<<
P.S.
続編が出るかは未定です。
